初公開作品を含む展示で「芸術の核」への思索を深める

福岡市のコワーキングスペース「the from 昭和通り店」でアーティスト南依岐（みなみ いぶき）による特別展「Algorithm」が2026年1月23日（金）から2月23日（月）まで、開催されます。会場は1Fおよび2Fのギャラリースペースで、初公開の新作を含む多彩な作品が一堂に展示されます。本展は南が長年追い求めてきた「芸術の核」をより深く体感できる機会として企画されました。絵画作品を通じて鑑賞者一人ひとりが自身の内面と向き合い、「自分にとっての本質とは何か」を問い直すような濃密な時間を体験することができます。

芸術の核に迫る思索と表現

南依岐は1995年東京都生まれ。サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学でBFAを取得後、アメリカと日本を中心に活動を展開しています。14歳の頃に出会った「芸術には本質となる核があるはずだ」という直感を出発点に、以降「芸術の核」をテーマに制作を続けています。本展では独自に構築した12の仮説をもとに展開される複数のシリーズ作品を展示いたします。思考の構造を可視化する「アルゴリズム」、感情の揺れを扱う「沈殿」、本質を浮かび上がらせる「ミニマリズム」など、それぞれのアプローチは異なりながらも、すべてが「芸術の核」への探究として結実しています。表現の技法や表層的なテーマにとどまらず、「芸術とは何か」「自分にとっての核とは何か」という問いを作品を通じて投げかける南の姿勢は、鑑賞者にも深い内省とインスピレーションを促します。

展示会場「the from 昭和通り店」

本展の会場である「the from 昭和通り店」は、アートと仕事が交差するコワーキングスペースです。「遊ぶように働く」というコンセプトのもと、集中して働ける空間と創造的な刺激を得られるアート体験の場を融合させたユニークな環境が整っています。1Fにはドリンクやスナックを楽しめるカジュアルなオープンスペース、2Fにはアートに囲まれた静かなワークスペースが広がっており、定期的に作品の展示替えが行われています。今回の特別展では、2フロアを活用し、南氏の多層的な作品世界をじっくり鑑賞することができます。

南 依岐（みなみ いぶき）プロフィール

995年に東京都で生まれ、サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学にてBFA（美術学士号）を取得しました。現在は日本とアメリカを拠点に活動し、絵画を中心とした表現を展開しています。創作の中心にあるのは「芸術の核」というテーマです。14歳の頃にこの考えに出会って以来、作品制作を通じて一貫してその本質を探究し続けてきました。自身が構築した12の仮説に基づき、アルゴリズムによる思考の可視化、感情の揺らぎを扱うシリーズ、そして本質を際立たせるミニマルな表現など、複数の手法を通じて「芸術の核」へと迫ろうとしています。表現とは問いを深めるための手段であり、作品には常に強い思索性が込められています。その姿勢は、鑑賞者にも「芸術とは何か」「自分にとっての本質とは何か」という根源的な問いを投げかけるものとなっています。

南依岐 特別展｜Algorithm