国際的な現代アートフェア「Tokyo Gendai」はアーティストの育成と支援を目的とした新設アワード「Hana Artist Award(ハナ・アーティスト・アワード)」の受賞者を発表しました。受賞者としてYoshiaki Inoue Galleryより出展したアーティスト、中辻悦子(なかつじ えつこ)が選出されました。
本アワードは「Hana ‘Flower’」セクターに参加する優れたアーティストを対象に、ArtStickerの協力のもと選定され、フェア会期中に特別表彰とともに賞金10,000米ドル(約150万円)が授与されます。受賞者の発表は、フェア一般公開に先立ち、2025年9月11日(木)に開催されたヴェルニサージュにて行われました。
1937年大阪生まれの中辻悦子は広告デザイナーを経て1963年に東京画廊にて初個展を開催して以来、絵画・彫刻・版画など多岐にわたる表現手法で「ひとのかたち」をテーマに60年以上にわたる創作活動を続けています。1998年には「現代版画コンクール展」で大賞を受賞し、翌年には「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」でグランプリを受賞するなど、国内外で高い評価を得ています。
Yoshiaki Inoue Galleryのブースでは中辻の新作シリーズ「Where are you from? どこからきたの」が展示されています。本シリーズは、抽象と具象の融合によって、人間の存在や感情を繊細に描き出し、鑑賞者に内面の美しさと複雑さを問いかける内容となっています。点・線・色彩の重なりによって表現される揺らぐ存在感は、見る者の感覚を呼び覚まし、深い共感を呼び起こします。会場では、100号の大作をはじめ、30号・12号の新作も展示され、進化し続ける中辻の芸術的ビジョンを体感することができます。
本アワードの選考は、以下の3名の審査員によって行われました。
「Tokyo Gendai」は世界水準の現代アートフェアとして、66のギャラリーが16カ国から参加し、2025年9月12日(金)から14日(日)まで、パシフィコ横浜にて開催されています。
会場では中辻の受賞作を含む数々の注目作品が展示・販売されるほか、大型インスタレーション、トークセッション、パブリックプログラムなど、充実したコンテンツが展開されています。