東京都歴史文化財団が管理運営する都立文化施設では、誰もが芸術文化にふれることができる共生社会の実現を目指して、要望と施設の特性にあわせたサポートツールの充実を進めています。情報がより多くの方に届くよう、ホームページは音声読み上げに対応しやすく整備し、案内動画や車いすなどで通行しやすいバリアフリールート、ことばによる道案内も用意。館内では手話や筆談での案内に加え、触察模型や文字表示なども提供されています。今秋開催予定の世界陸上・デフリンピックを好機ととらえ、2025年9月から12月にはアクセシビリティ向上への意識を一層高める「オールウェルカムTOKYO」キャンペーンを実施。都立文化施設でも、すべての人が安心して利用でき、東京ならではの芸術文化の魅力を堪能できるよう、環境整備をさらに進めます。
施設の概要や利用方法をわかりやすく伝えるために、手話、字幕、音声で紹介する動画を掲載し、各館のホームページでは、アクセシビリティ情報を一覧できるページを整備し、バリアフリールートなども掲載されています。
Scene2:来館時受付では手話での案内や遠隔手話サービス、コミュニケーションシート(日本語・英語)、文字表示アプリ、筆談器などを活用し、スムーズな案内を心がけます。

施設の全体像や現在地の確認ができる触察模型、点字と墨字を併記した案内図を設置
「やさしい日本語」による施設案内や作品解説誰にでもわかりやすく、文法や語彙を配慮した「やさしい日本語」で施設や作品の情報を提供
見ることを補助する「拡大読書器」「音声コード(ユニボイス)付き解説」文字や画像を拡大表示する読書器、音声で説明を聞けるユニボイス付き解説などを用意
聞くことを補助する「ロジャー」「ヒアリングループ」「イヤーマフ」聴覚補助機器ロジャーやヒアリングループ、聴覚過敏の方向けのイヤーマフを貸し出し
鑑賞をより楽しむためにギャラリートークや講座などのイベントで、手話通訳や文字表示(UDトークなど)を実施
劇場・ホールでは、字幕表示のためのポータブル機器を提供
作品や建物を再現した触察模型などにより、触れて楽しむ鑑賞体験を提供
障害のある方を対象とした特別鑑賞会やツアーも開催
「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」では、都立文化施設のアクセシビリティ情報やイベントを発信。施設ごとのサポート内容や対応状況も確認でき、アクセシビリティに配慮した展覧会・公演を探すことも可能です。このプロジェクトは、年齢や障害、言語・文化の違いを超えて、誰もが文化と出会い、参加しやすくなることを目指しています。
2025年9月1日から12月31日まで、世界陸上・デフリンピック開催に合わせて、アクセシビリティ向上の機運を高めるキャンペーン「オールウェルカムTOKYO」を展開。都内の文化施設・団体と連携し、「誰もが楽しめる」芸術文化の発信を行います。
アクセシビリティ向上に取り組む民間団体の活動を支援する助成制度も実施中。
東京都歴史文化財団は、以下の都立文化施設を運営しています。
東京都江戸東京博物館/江戸東京たてもの園/東京都美術館/東京都庭園美術館/東京都写真美術館/東京都現代美術館/トーキョーアーツアンドスペース/東京都渋谷公園通りギャラリー/東京文化会館/東京芸術劇場