東急は東京都の文化事業「TOKYO CITY CANVAS」の採択を受け、「渋谷駅街区西棟仮囲いアートプロジェクト(Shibuya Culture Jungle〜多様性を輝かせる)」を開始しました。本プロジェクトは渋谷駅前エリアマネジメントとの共創のもと、渋谷区の後援も得て推進されています。2025年8月18日からは、その第1弾として、渋谷スクランブルスクエア西棟新築工事北側の仮囲いにアート作品が掲出され、多様性と共生のメッセージを渋谷の街に届けています。
このプロジェクトでは、「Shibuya Culture Jungle〜多様性を輝かせる」をテーマに、現代社会が抱える課題——多文化共生やジェンダー平等、障がいへの理解——に対し、アートを通じて社会へのまなざしを提案しています。作品を手がけるのは、鮮やかな色彩とユニークな発想で注目を集める太田宏介氏です。自閉スペクトラム症ならではの繊細な感性を持つ太田氏の既存作品15点が、仮囲い全体に配されています。動植物をモチーフとしたこれらの作品が、工事中の無機質な空間に鮮やかな生命力と温かみをもたらしています。
第2弾では、太田氏が実際に渋谷を訪れて制作した新作が発表される予定です。訪れる人々が足を止め、アートと出会い、他者の物語に思いを馳せることができるような、共感と包摂の空間が展開されていきます。東急では今後もこのようなプロジェクトを通じて、ダイバーシティ&インクルージョンを体現する都市空間の創出に取り組んでいきます。
1981年生まれ。福岡県在住。2歳で自閉と診断され、11歳で絵と出会う。15歳で初個展を開催後、家族の支援を受けて全国で個展を続け、鮮やかな色彩と自由な表現で多くの支持を得ている。2025年1月には渋谷でも展覧会を開催。