イタリア国立21世紀美術館(MAXXI)とブルガリによる若手アーティスト支援プロジェクト「MAXXI BVLGARIアワード」の第4回目のエキシビションがスタートしました。展示は2024年10月25日から公開され、2025年の優勝者発表および作品のMAXXIのパーマネントコレクションへの追加をもって終了する予定です。来場者は最も気に入った作品を選ぶことができ、観客と作品とのインタラクションも重視されています。ジュリア・フェラッチのキュレーションのもと、リッカルド・ベナッシ、モニア・ベン・ハムーダ、ビンタ・ディアウの3名がこの展覧会のために制作したサイトスペシフィック作品を展示しています。
最終選考に残った3名のアーティストはMAXXIのアーティスティックディレクターであるフランチェスコ・ストッキをはじめ、ニコラ・ブロー(Radicantsディレクター)、ダイアナ・キャンベル(サムダニ芸術財団アーティスティックディレクター)、アンドレア・リッソーニ(ハウス・デア・クンストアーティスティックディレクター)、ウテ・メタ・バウアー(NTU現代美術センターディレクター)など、著名な国際審査員団によって選ばれました。
今回の第4回目ではMAXXI BVLGARIアワードにデジタルアート部門が新設され、ロベルト・ファッソーネが最優秀デジタルプロジェクトとして特別賞を受賞しました。2025年1月17日に彼のプロジェクト「And we thought」(2021年~)が美術館のホールで発表される予定です。この作品はアートにおける作家性と人工知能の関係を探るもので、現代の芸術システムに対する新しい視点を提供します。
『ASSENZAHAH ESSENZAHAH』(2024年)は2匹のロボット犬がアーティストによって振り付けられた動きとともに、音楽と壁に投影されたテキストビームのレーザーを使用して空間を移動するインスタレーションです。
『Juroom ñaar』(2024年)はセネガルの歴史的出来事に基づき、個人的および集団的な記憶をテーマにした作品で、彫刻と音声で虐待に対する抵抗の表現を試みています。
『Theology of Collapse (The Myth of Past) I-X』(2024年)は文化的・儀式的な象徴性を取り入れた作品で、イスラム書道やモスクからインスピレーションを得たモチーフがレーザーカットされた10枚の鉄板で構成されています。
2001年に「Prize for Young Art」として創設され、2018年から「MAXXI BVLGARIアワード」となったこのアワードは、ブルガリの支援によって強化されてきました。ブルガリ グループ CEO ジャン‐クリストフ・ババンは「アートとジュエリーを結びつける創造性は、未来の世代にわたって保護すべき世界的な遺産です」と述べています。また、MAXXI財団暫定会長のマヌエラ・ブルーニは、「MAXXIブルガリ賞は若者の創造性と革新の原動力であり、現代アートの新たな方向性を探求する重要なコラボレーションです」と述べています。本展ではファイナリストとの対話イベントも予定されており、アーティストが自身の作品と創作背景について語ります。